絵本「飯塚ルーツ」
20回生 小川民夫
先月中旬、コロナ感染状況が少し落ち着いている頃でしたが、家内と二人で飯塚に行き、情報番組で見た嘉麻の赤崎牛のハンバーグをいただきました。その後、たまたま入った新飯塚駅前の喫茶店の本棚に「飯塚ルーツ」という絵本がありました。
この絵本は、3年前、同窓会の総会後援会で飯塚歴史資料館の島田館長からお話を聴いたように、当地は、まだ小さな集落でしたが、弥生時代に黒曜石の流通で世界的に栄え、早くから海外との交わりもあったことが描かれています。
その後時代が進み、天皇中心の統一国家が生まれ、地方の豪族等に治められるに及び、時代は武家政権へそして戦国時代を経て江戸時代、黒田藩傘下に入るわけですが長崎街道の飯塚宿として栄えます。
大名行列であったり、象や駱駝であったり、異人さんであったりが当時の飯塚宿を通っている様子が描かれていて、見ていると楽しくなります。
その後はご存じの通り、栄華を誇った筑豊炭田とりわけ飯塚の様子が描かれています。正にノスタルジックな気分に浸ると共にほのぼのとする絵画に見惚れてしまいます。本書は、飯塚が絶頂期を迎えた頃までで終わります。
特に興味を引かれたのは、我が嘉穂東高校も紹介されていたことです。
「炭鉱経営者が地域住民のために社会的な施設を作りました。」その一つとして、「名称は当時とは違いますが現在も地域に貢献し親しまれています。」と、母校の絵が出ています。
飯塚の歴史が分かり易くコンパクトに一冊の絵本にまとめてあるのは素晴らしいと思いました。もっと詳しく知りたいという人には少々物足りないかもしれませんが、私には簡単に読めて全体が分かって丁度よかったのです。しかも、英語での説明も併記してあり、ふるさとを説明するには丁度良いなあと思いました。ネイティブの英文での説明と絵と翻訳がぴったりの正に絶品です。英語の勉強にもなると思いました。
ここ飯塚も最近では外国人をよく見かけるようになったそうで、国際都市飯塚を紹介する際にも便利な一冊かと思います。また、母校の英語教材としても利用できるのではないかと思います。
最後に、この冊子は、高校時代にお世話になったあの「元野木書店」(本町商店街)で買いました。同書店は、周囲の景色は大きく変わっていたものの、そのままの姿で以前の倍の大きさになっていて、懐かしくもあり本当に嬉しく思いました。
《参考》
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